2014年10月10日 一覧

超音波探傷器による非破壊検査

検査対象を破壊せずに検査することができる非破壊検査ですが、大きなメリットがあるだけではなくデメリットも存在します。
デメリットをきちんと認識したうえで検査を実施することが、より確実で信頼できる検査結果に繋がります。

今回は、非破壊検査のメリットとデメリットについて解説します。
非破壊検査の代表的検査手法が、超音波探傷器検査です。
この検査は調査対象に超音波を流すことで内部構造を診断士、異常や破損が無いかをチェックする検査です。

超音波検査は主に建物の壁等破壊することが危険な個所を検査する際に実行されます。特に内部に異物やクラックなどが無いかを調べるのに適しているため、コンクリート壁の品質を確認する時に強みを発揮する検査手法です。

超音波検査は内部構造が不均一になっている部分を調べるのに適していますから、全てが均一であることを求められるコンクリート壁の調査にはピッタリの手法です。目で見ても確認できない内部のクラックなども検査できますが、製造時に発生した気泡や材質のムラなど構造強度に影響のないものまでを異常として測定してしまう可能性があります。

検査で内部構造の異常が確認できたとしても、それが本当に異物やクラックなのか、それとも製造途中に発生した気泡など問題無いものなのかは機械では判断できません。より詳しい検査を行って、人間が判断する必要があります

検査対象となるものの大きさによっては非破壊検査が実施できない場合もあります。美術品や骨とう品などを検査する場合、検査対象が大型のものであれば検査機器内部に収めることができないことがあり、すべての検査技法を使用できるとは限りません
その場合は他の検査手法を用いて複合検査を行うことになりますが、検査の質は当然低下してしまいます。

検査対象を破壊することはありませんが、より正確な検査を行うためにはジェル等接触材を使用しなければならないこともあります。
デリケートな材質の検査対象の場合、接触材がダメージを与えてしまう可能性がありますから、非破壊検査であっても完全に安全というわけではありません。
検査をする事によって状態を知る事が一番大事な事だと思いませんか!
現場ニーズに応える探傷器 資料提供 

22f